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当院について

病院情報の公表

令和6年度 浅香山病院 病院指標

対象期間:令和6年6月1日〜令和7年5月31日

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
  4. 転倒・転落発生率
  5. 転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
  6. 手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
  7. d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
  8. 65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
  9. 身体的拘束の実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 - 10 49 49 107 240 353 638 916 369
当院の急性期病棟(HCU・東3・東4・東5)を退院した患者様を10歳刻みで集計をした結果です。
高齢化が進む中、60歳以上の患者様の占める割合が昨年同様約83%となりました。
当院は精神科、内科2次救急を初め、外科、泌尿器科、眼科、整形外科、皮膚科、リハビリテーション科、歯科、透析科と幅広い医療の良質な医療提供を目指して様々な取組みを行っております。また、退院後は医療から介護へのスムーズな移行や、継続的なケアと自立支援を目的に、介護老人保健施設や訪問看護ステーションを併設し、患者様の生活環境や個々に必要なサポートが提供出来るように日々努力しております。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 190 22.52 20.78 26.84 84.52
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 141 2.26 2.57 1.42 71.16
0400802499x0xx 肺炎等(75歳以上) 96 16.32 16.40 9.38 86.02
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 92 17.66 13.66 6.52 80.75
050130xx9900x0 心不全 74 20.14 17.33 6.76 84.53
誤嚥性肺炎は、食物を飲み込むときや、気づかないうちに唾液が細菌とともに、気道に入ることで生じる肺の炎症の事で、高齢者の肺炎の多くが誤嚥に関係していると言われています。
当院は、この疾患による入院患者数が多く、誤嚥が関係していない肺炎と比較すると入院期間が長くなる傾向にあります。しかし、当院では、リハビリを早期介入することで、1日でも早い退院を目指しています。
これ以外に、大腸カメラによるポリープ切除や、尿道から腎臓までに及ぶ感染症、心臓機能の低下による心不全が上位を占めており、消化器・循環器・呼吸器・腎臓と幅広く診療を行っています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) 41 5.32 4.54 2.44 73.46
060335xx0200xx 胆のう炎等(腹腔鏡下胆のう摘出術等) 23 14.04 7.05 8.70 69.04
060035xx0100xx 結腸(虫垂を含む)の悪性腫瘍 20 20.40 14.81 5.00 74.00
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 16 8.06 5.99 6.25 63.75
060241xx97xxxx 痔核 15 4.00 5.38 0.00 74.00
外科では、消化器外科を中心に、乳腺、婦人科領域まで多岐にわたって対応しています。
ヘルニア、胆のう炎などの良性疾患が件数的に多いですが、食道、大腸、胃、肝臓、膵臓、胆道、肺、乳腺などの悪性腫瘍切除を胸腔鏡下・腹腔鏡下で行っており、術後の負担を最小限に抑え、1日も早い社会復帰が実現出来るように取り組んでいます。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx02xxxx 股関節・大腿近位の骨折(人工骨頭挿入術 肩、股等) 40 62.80 25.29 17.50 82.68
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 12 48.42 19.16 0.00 83.67
160720xx01xxxx 肩関節周辺の骨折・脱臼 - - 14.04 - -
160980xx99x0xx 骨盤損傷 - - 19.30 - -
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) - - 21.38 - -
整形外科では、転倒転落や骨粗鬆症による大腿(ふともも)の骨折における手術治療を行っております。また、胸椎・腰椎の圧迫骨折、変形性膝関節症、尻もちによって生じた骨盤骨折、肩の骨折の手術治療も行っています。
急性期治療後は院内の回復期リハビリテーション病棟でのリハビリ継続を実施し、切れ目の無いリハビリテーションを提供しています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患(片眼) 57 2.72 2.49 0 74.89
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患(両眼) - - 4.29 - -
10007xxxxxx0xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) - - 10.46 - -
- - - - - - -
- - - - - - -
眼科では、加齢、強い紫外線、生活習慣等で、カメラのレンズにあたる水晶体のタンパク質が変性し、濁ることで視力低下をきたす白内障に対して1泊2日の手術治療を行っています。他に、緑内障・硝子体の治療も行っています。また、精神科と連携し、精神疾患を持った患者様の眼科系の治療を行っています。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 膿皮症 19 9.95 12.98 5.26 73.47
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 16 7.31 9.33 0.00 72.19
100100xx99x0xx 糖尿病足病変 - - 21.46 - -
080250xx9701xx 褥瘡潰瘍 - - 42.84 - -
080110xxxxx0xx 水疱症 - - 28.94 - -
皮膚科では、帯状疱疹、膿皮症(蜂窩織炎)、床ずれ(褥瘡)、難治性皮膚潰瘍の治療を行っています。また、保険適用外となりますが、Qスイッチアレキサンドライトレーザー(しみ取り)、巻き爪などのワイヤー治療、シミを改善させるハイドロキノン(コンシーラー)・VC-IPスティックの処方を行っています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患(経尿道的尿路結石除去) 27 8.78 5.16 0.00 69.85
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 18 2.17 2.45 0.00 74.50
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等 16 13.44 7.77 0.00 77.19
11012xxx97xx0x 上部尿路疾患(経尿道的尿管ステント留置術等) 12 12.58 7.30 8.33 80.08
110070xx03x20x 膀胱腫瘍 - - 6.63 - -
泌尿器科では、尿路結石や前立腺肥大症など良性疾患が上位を占めています。前立腺・膀胱の悪性腫瘍の針生検や経尿道的な手術にも対応しています。
また、堺市内では初めてとなる、前立腺レーザー蒸散術(PVP)を取り入れ、短い入院期間で退院が出来るようになりました。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 - - - 15 - - 1 8
大腸癌 15 17 23 69 - - 1 8
乳癌 - - - - - - 1 8
肺癌 - - - 10 15 - 1 8
肝癌 - - - - - - 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
国際対がん連合(UICC)によって定義された悪性腫瘍(癌)で、癌の進行具合でstageⅠ~Ⅳまで分類し集計しています。
当院では、緩和ケア科及び病棟が在るため、stageⅣ(末期)の患者様が多い傾向にあります。術後、身体への負担を考慮した胸腔鏡下、腹腔鏡下での施術を行っております。癌の進行具合によって、開腹下での施術も行っております。術後は抗がん剤治療にも取り組んでおり、外来でフォローする体制も整っております。
また、病院内に健診センターを設置し、癌の早期発見の為に、肺癌、胃癌、大腸癌、子宮癌検診も行っております。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 22 6.41 52.55
中等症 84 14.01 79.90
重症 12 24.17 83.50
超重症 - - -
不明 - - -
日常生活を送っていた方に発症した肺炎を市中肺炎と言います。発症した肺炎を日本呼吸器学会が発表した「成人市中肺炎診療ガイドライン」に則って重症度を分類した結果です。
市中肺炎の重症度は「年齢・脱水・呼吸・意識・血圧」の5項目について点数化し、外来治療・入院治療の判断に用いられています。年齢が高くなるほど重症度が高くなり、入院期間が長期化しています。適切な抗生剤使用や酸素投与などの支持療法を中心に治療にあたっています。また、長期入院に伴う筋力や体力低下を防止する為に、早期にリハビリ療法を開始し入院期間の短縮に努めています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 - - - -
その他 - - - -
当院では、脳梗塞治療目的の症例は受入れていませんが、院内に回復期リハビリテーション病棟があり、他院にて急性期治療後のリハビリ目的の患者様を多く受入れています。地域医療連携室を窓口に他の医療機関からの依頼や相談に応じています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満) 127 0.16 1.35 0.79 71.51
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 27 0.74 9.52 25.93 78.93
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル以上) 16 0.31 2.38 12.50 69.56
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他のもの) 15 3.13 6.40 0.00 73.47
K708-3 内視鏡的膵管ステント留置術 12 5.42 6.92 8.33 72.00
消化器・循環器に対する手術が上位を占めています。
その中でも、内視鏡的大腸ポリープ粘膜切除術に対する手術が一番多く、内視鏡(細い管の先にカメラを付けた器機)を用いてポリープを切除します。そのポリープは病理検査(悪性か良性かを判断する検査)で詳しく検査を行います。
2番目に多いのが、胆道ステント留置術で、胆のう結石や腫瘍の患者様に行います。ステントという金属製の網目状のものを、胆道に置いて消化液が正常に流れる経路を確保し、消化液の排出を促します。この方法を心臓の血管に施術したのが、3番目に多い経皮的冠動脈ステント留置術です。主に心筋梗塞に対して行う方法で、冠動脈にステントを置いて血流の流れを良くし、心臓の動きを助けます。ステントを置くだけでなく、風船を冠動脈で膨らませる方法もあります。これが、5番目に多い経皮的冠動脈形成術となります。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 43 2.12 10.40 9.30 68.81
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 31 1.26 1.58 0.00 73.65
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 28 7.82 20.04 10.71 73.89
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 21 2.14 6.43 4.76 69.05
K718-22 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴うもの) 11 1.36 15.00 9.09 53.64
消化器疾患の腹腔鏡下による手術が上位を占めています。
悪性・良性に関わらず、大半を腹腔鏡下で行っていますが、癌の進行度合によっては開腹下で行うこともあります。また、抗癌剤を苦痛なく投与が出来るように、心臓に近い静脈へカテーテルを設置する手術も行っています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 32 7.34 46.09 15.62 81.41
K0811 人工骨頭挿入術(股) 16 6.56 70.13 18.75 80.88
K0821 人工関節置換術(股) - - - - -
K0462 骨折観血的手術(前腕) - - - - -
K0453 骨折経皮的鋼線刺入固定術(足) - - - - -
高齢者になると筋力低下や骨が脆くなる傾向があり、それに伴い転倒を起こすと骨折をしやすくなります。下半身の骨折をすると歩行が難しくなります。
当院ではこれらに対する手術を、部位に関係なく行っています。件数は少ないですが、上半身の手術も行っています。院内に回復期リハビリテーション病棟、地域包括ケア病棟もあり、術後はリハビリを実施し、退院後に向けてのリハビリスタッフによる自宅訪問、在宅支援も積極的に行っています。
眼科
-
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 60 0.7 1.05 0.00 74.97
- - - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
白濁した水晶体を眼内レンズに交換する手術を1泊2日で行っています。また、精神疾患を持った患者様や、開放隅角緑内障と白内障を合併している患者様に対する手術(水晶体再建術併用眼内ドレーン挿入術)も行っています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザーによるもの) 24 3.83 4.17 0.00 70.54
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 16 0.44 12.44 6.25 79.38
K841-21 経尿道的レーザー前立腺切除・蒸散術(ホルミウムレーザー又は倍周波数レーザーを用いるもの) 12 1.83 11.58 0.00 76.33
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 10 1.10 4.90 0.00 71.80
K7981 膀胱結石摘出術(経尿道的手術) - - - - -
尿路(尿の流れ)が石でせき止められた流れを正常に戻す手術、膀胱の悪性腫瘍の手術、加齢に伴う前立腺肥大症の手術に対応しています。
当院では、今年からPVP(レーザー前立腺切除・蒸散術)を導入し、レーザーとともに止血が可能となるため、血液をサラサラにする薬を飲んでいる方や、心疾患のある高齢者も安全に手術を受けていただくことが出来ます。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる 11 0.41
180010 敗血症 同一 - -
異なる 21 0.78
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 13 0.48
異なる - -
上記4つの疾患について、前回入院時の医療資源病名と、今回入院時の契機になった病名が同じかどうかを判断した結果です。
これら4つの疾患は感染症・悪性腫瘍・手術後の合併症で発症することが多く、発症すると重症化しやすく、治療に難渋することがあります。上記の疾患のような感染症に対しては、血液培養検査を行うことで菌血症状態を早期に発見し重症化を防ぐことに努めています。
※医療資源病名:複数の病気を平行して治療を行っていますが、入院した場合、その中から治療の対象となった病気のことを指します。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
272 251 92.28
手足の静脈には皮膚表面を流れる「表在静脈」と、それより深いところを流れる「深部静脈」があります。「深部静脈」に出来た血栓(血の塊)が静脈の流れに沿って心臓から肺へと流れる事があります。そのときに肺の血管で詰まってしまった状態を「肺血栓塞栓症」と言います。
★肺血栓塞栓症のリスクレベルが「中」以上の手術を施行した退院患者数
「肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断、治療、予防に関するガイドライン(2017年改訂版)(日本循環器学会等)に準じて抽出し、年齢と大手術、非手術で判断しています。大手術の厳密な定義はありませんが、45分以上要する手術を大手術の基本とし、麻酔法、輸血量、出血量、手術時間等を参考に区別されます。
★分母のうち、肺血栓塞栓症の予防対策が実施された患者数(分子)
上記のうち、弾性ストッキング、間歇的空気圧迫装置の使用、抗凝固剤の使用のいずれかを実施した患者数を指します。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
1070 1020 95.33
血液培養は、感染症の原因を調べるために行われる検査です。原因菌の検出感度を向上するため、2セット採取が推奨されます。
血液培養で陽性となった患者様は、抗菌薬適正使用支援(AST)チームのカンファレンス対象となり適切な治療に努めています。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
524 436 83.21
抗菌薬の不適切な使用や幅広い菌種に効果を示す抗菌薬(広域スペクトル抗菌薬)の濫用は、薬剤耐性菌の発生や蔓延の原因となります。感染症の治療では、感染症の原因菌を特定するため、抗菌薬投与前に適切な検体(血液、痰、尿など)を採取して細菌培養検査を行い、その結果に基づいて有効な抗菌薬を選択します。重症例や緊急性の高い症例では、原因菌が判明する前に広域スペクトル抗菌薬が使用されている場合があり、細菌培養検査の結果に基づく抗菌薬の適正化は薬剤耐性対策上重要となります。
当院では、抗菌薬投与前に細菌培養検査の実施を推奨しており、広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率は82.66%でした。
転倒・転落発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生した転倒・転落件数
(分子)
転倒・転落発生率
43846 193 4.4
転倒転落の予防は、医療現場における安全管理の中でも特に重要な課題です。高齢者を中心に転倒は日常的に発生するリスクであり、日常生活動作の制限や入院期間の延長につながる可能性があります。
当院では、入院時のリスク評価を確実に行い、患者様・ご家族への説明を実施し、個別に適した病床環境の整備に努めています。また、転倒転落が発生した場合には、多職種で情報を共有し、再発防止策を検討する仕組みを整えています。2024年度の転倒転落発生率は4.4件/1000患者当り(退院患者の在院日数43846に対して193件)でした。今後も一人ひとりの状況に応じた予防策を進め、安心して治療に専念できる環境づくりを目指します。
転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生したインシデント
影響度分類レベル3b以上の
転倒・転落の発生件数(分子)
転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
43846 12 0.27
転倒・転落により骨折や頭部外傷などをきたした場合、重篤な傷害につながり、その後の生活の質を大きく損ないかねません。
当院では、こうした重症例を最小化するために、発生時には多職種カンファレンスを実施し、原因分析と再発防止策の検討・対策を実施しています。2024年度は全体の転倒件数が増加傾向にある一方で、影響度分類3b以上の重大事例は年々減少しており、これまでの重症化防止対策が一定の成果を上げています。引き続き、重点的なリスク評価の徹底や環境整備を強化し、重大な転倒転落事故のさらなる減少をめざして取り組んでまいります。
手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率ファイルをダウンロード
全身麻酔手術で、
予防的抗菌薬投与が実施された
手術件数(分母)
分母のうち、手術開始前
1時間以内に予防的抗菌薬が
投与開始された手術件数(分子)
手術開始前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
404 404 100
手術を行う際、手術部位感染(SSI)発生率の減少を目的として予防的に抗菌薬が投与される場合があります。手術が始まる時点で、十分な殺菌作用を示す血中濃度、組織濃度が必要であり、原則として手術開始前1時間以内に抗菌薬を投与します。
当院では、ガイドラインに基づいて予防的抗菌薬投与についてマニュアルを作成しており、抗菌薬の予防投与が必要な手術では、クリニカルパスに抗菌薬投与を組み込むことで標準化を図るなど、抗菌薬適正使用を推進しSSIの予防に努めています。
d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和もしくは
除外条件に該当する患者を除いた
入院患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上
の褥瘡)の発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の
褥瘡発生率
40466 16 0.04
褥瘡は、患者様のQOL低下をきたし、痛みや苦痛も伴います。治癒までに時間を要し、在院日数の長期化、入院費の増大にもつながります。また褥瘡発生率は、看護ケアの質評価に対する重要な指標の1つとなっています。
当院では、入院時に褥瘡発生リスクについてアセスメントと予防に向けたケア計画を立案しています。多職種構成のチームでラウンドや相談、指導に力を入れています。褥瘡の持ち込みや新規発生事例には、DESIGN-R 2020に沿って部位・大きさ・深度等を評価し、治療・看護計画を立案し、早期治癒を目指しています。
65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合ファイルをダウンロード
65歳以上の退院患者数
(分母)
分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された
患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
1994 119 5.97
身体的拘束の実施率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
(分母)
分母のうち、身体的拘束日数の総和
(分子)
身体的拘束の実施率
43846 593 1.35
当院では、患者様の尊厳を守り、身体的拘束による弊害を最小限に抑えることを目的として、身体的拘束の適正化に取り組んでおります。
身体的拘束は、患者様の自立を妨げ、ADL(日常活動動作)の低下を招く可能性があるため、可能な限り早期に代替手段への移行を図ることが重要です。そのため、身体的拘束の実施状況を継続的にモニタリングし、必要性の有無について定期的に評価を行っております。特に、毎日開催する身体的拘束解除に向けたカンファレンスを通じて、早期解除に向けた具体的な方策を検討し、実践に努めております。
今後も、患者様の人権を尊重し、安全かつ安心できる療養環境の提供を目指して、身体的拘束の適正化に継続的に取り組んでまいります。
更新履歴
2025.9.29
令和6年度「浅香山病院 病院指標」を公開いたしました。

その他年度の病院指標

精神科と一般診療科を軸とした
多職種によるトータルヘルスケア
地域を支えます。